開催概要
- ●展覧会名
しりあがり寿 の 現代美術 回·転·展
- ●会期・会場
【東京】練馬区立美術館 2016年7月3日 (日) ~ 9月4日 (日)
【愛知】刈谷市美術館 2016年9月17日 (土) ~ 11月6日 (日)
【兵庫】伊丹市立美術館 2017年1月14日 (土) ~ 3月5日 (日)
- ●主催 各開催美術館、朝日新聞社
しりあがり寿は、朝日新聞に連載中の「地球防衛家のヒトビト」をはじめ数多くの独特の批評精神に満ちたギャグ漫画で知られ、その仕事は文芸春秋漫画賞や手塚治虫文化賞・優秀賞を受賞するなど高い評価を得ています。最近では、東日本大震災後の日本をテーマにした漫画集「あの日からのマンガ」が大きな話題となったことは記憶に新しいことです。 その一方で、墨絵インスタレーション、アニメーション映像などの手法を用いて、自身の漫画と関連しながらもそれ自体で自律した現代アート作品も発表しています。また近年、様々な日用品などを回転させる一連のインスタレーションも展開させています。
自身初の個展となる本展では、これまでの多様な仕事に触れつつも、特に回転インスタレーションを中心に新作を大規模に展開します。日常の事物、美術作品、映像など多岐にわたる品々を様々な方法でひたすら回転させます。回転はそれ自体のシンプルな動きの中に、命を吹き込む生命感、固定概念の破壊、関係性を喪失した空虚さなど多元的な意味を投げかけます。ギャグとシリアス、ナンセンスと哲学、サブカルチャーとアートなど様々な境界の間から独自の表現を試みるしりあがり寿の感性が、人間や社会、芸術について笑いと共に考えさせる機会を提供し、幅広い層に大きな反響を巻き起こすでしょう。
しりあがり寿 プロフィール
Shiriagari Kotobuki
1958年静岡市生まれ。
1981年多摩美術大学グラフィックデザイン専攻卒業。
1985年単行本『エレキな春』で漫画家としてデビュー。パロディーを中心にした新しいタイプのギャグマンガ家として注目を浴びる。1994年独立後は、幻想的あるいは文学的な作品など次々に発表、新聞の風刺4コママンガから長編ストーリーマンガ、アンダーグラウンドマンガなど様々なジャンルで独自な活動を続ける一方、近年では映像、アートなどマンガ以外の多方面に創作の幅を広げている。
■受賞歴
- ・2000年:
- 『時事おやじ2000』(アスペクト)、『ゆるゆるオヤジ』(文藝春秋)/第46回文藝春秋漫画賞 受賞。
- ・2001年:
- 『弥次喜多 in DEEP』(エンターブレイン)/第5回手塚治虫文化賞 マンガ優秀賞 受賞。
- ・2011年:
- 『あの日からのマンガ』(エンターブレイン)/第15回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門 優秀賞 受賞。
- ・2013年:
- 『赤城乳業 BLACK シリーズ』/第50回ギャラクシー賞CM部門 優秀賞、第53回ACC賞テレビCM部門 ACCシルバー 受賞。
- ・2014年:
- 平成26年春の叙勲 紫綬褒章 受章