Blog 2008年9月
2008.09.28 10:28 PM 投稿:by しりあがり寿

またまたビームの「~いきどまり」の締め切りだよー。



今回のテーマはデモ。ボクはアメリカがイラクに攻め込みそうな時に一度だけデモに参加したことがあって、知らない人たちにまじってただ歩いただけなんだけどね。なんだか楽しかったなー、
シュプレヒコールとかハズカシイからただニヤニヤしながら歩いてるだけなんだけど、車道を歩くという経験がもうステキだった。
小学校のころ鼓笛隊のパレードで車道を歩いて以来だな。車道を列になってみんなで歩いて、歩道をいくヒトからちょっと注目されてるってなんか少し快感だったりする。
で、今回のマンガはたった二人のデモが垂れ幕を持って最初から最期までただ歩いてるというお話も何もないしようもないマンガなんだけど、その垂れ幕に書くメッセージで最後まで迷っちゃって。
う~んう~ん。迷ったのは「どうしていいのか、わからない」と「なんだか、よくわからない」の二つどちらにしようかってこと。
「どうしていいのか、わからない」だと社会批評っぽいマンガになる、というか、テーマが閉塞感、みたいに明確になるのだけど、反面、なんか浅い。一方「なんだか、よくわからない」だと不思議な深い味わいがあるのだけど、まぁホントに読み手としてもどう読んだらいいのかよくわからない。
手伝ってくれてるヒトからは「どうして~」はリアルで「なんだか~」はシュールだって見方もでた。ボクの趣味としては「なんだか~」なんだけど、このシリーズのトーンには「どうして~」の方がはまるような気がする。う~んう~ん。
まぁそんなに変わらないっちゃー変わらないんだけどね。
さぁどっちになったかは10月10日ころ発売のコミックビームを読んでください{笑)

2008.09.16 05:47 PM 投稿:by しりあがり寿

バンチで「とんすら」が始まりました。
ちょっと変わったオヤジを主人公にした
ギャグというより、まぁコミカルな8pのマンガです。



これは都筑浩さんの小説が原案になってて
テレビ化と同時に誰かマンガを描かないか、ってことだったのね。
で、ボクのところに話がきたんだけど、その理由てのが
「とんすら」の主人公の「ヤブ」という編集者には実在のモデルがいて、
ボクがその人を知ってたからなのね。

その「ヤブ」こと実在の編集者ってのは
その世界ではけっこう有名で、
みうらじゅんさんとか安斎肇さんとかいろんな人と一緒に仕事してて、
昔、みうらじゅんさんが企画してその「ヤブ」を応援する
(応援というか、ダシにして楽しむというか)イベントがあったりした名物編集者なんだよね。
で、そんなイベントやってもらえるくらいだから
そういう作家の人たちに結構愛されてる編集者なんだよな。

でこの「ヤブ」ってヒト、どこらへんが魅力かというと
風貌がいいとかスゴイ仕事ができるっていうカンジじゃないんだけど
なんか憎めないというか、信じられるっていうか、ついつい弄っちゃうみたいなキャラなのね。

うーん…純真というか、オープンというかマゾというか天使というか…
ちょっと違うけどブックデザイナーの祖父江慎くんと近いものがあるかもね。
そういえば二人とも結婚式をやったのが浅草観音温泉だったりして
妙な共通点があるんだよね。

二人ともオヤジだけど可愛らしさがあって、
少年というより、オヤジの中に「女の子」を持ってて…

そう、「乙女オヤジ」ってカンジ。
そう考えると乙女の心持ってるオヤジっているかもなー。

でそんな「ヤブ」をテレビでは温水さんが演じるみたいです。
いやー、楽しみだわ。

2008.09.16 05:23 PM 投稿:by スタッフ@さるハゲ
9/15の夜、京都メトロにて『オバンドス』のライブが行われました。


『オバンドス』とは、宿題工作展のメンバーで結成されたバンド。
朝倉世界一、安齋肇、白根ゆたんぽ、しりあがり寿、高橋キンタロー、 薙野たかひろ、パラダイス山元、ミック・イタヤ(敬称略)が、各々の手作り楽器を手にして演奏。京都メトロが、ゆるく、熱く、盛り上がりました。


obandos1.jpgしりあがり寿の手作り楽器『プリン・ア・ラ・モード』は、バケツを逆さにしてペイントしたタイコ。
自作楽器を披露するしりあがり寿と、進行の安斎肇さん

obandos2.jpgアンコールまで飛び出した『オバンドス』。
ノイズ?DUB?不思議な盛り上がりを見せました。

今後のオバンドスの活動に、乞うご期待!?
(mimico)

2008.09.06 05:00 PM 投稿:by しりあがり寿
漫画家の長尾謙一郎さんとお話しました。長尾さんは「おしゃれ手帖」とか「ギャラクシー銀座」とかすごいギャグマンガを描いてる人。

いやー、オモシロイ話だったなー。
ホントにギャグマンガに対する考えが深いというか、スルドイというか。
なんというか長尾さんや榎本さん、天久さんみたいな純文学ならぬ「純ギャグマンガ」ってのは
笑えるけれど、でもそれだけじゃないナニカがあるよね。
もっと笑えるもの、もっとヘンテコなものって突き詰めていくと
どんどん思考が抽象的で純粋なものになっていって、
だんだん人間界のぬくもりとか余分なものが落ちて
もうそこには観念のサーカスしか残らない。
でも、そこにはナニカこの時代のリアルを感じる、みたいな。
あーうまく言えない。
こういうギャグマンガはもうただのエンターティンメントでなくアートじゃないかと思うんだけど
アートって言っちゃうとエラそーだったり権威だったりのイメージがあって、
どちらかというと対象をひっくり返したり軽く捉える笑いとは相性が悪いんだよね。
ありがたがってギャグマンガ読んでも面白くないものなー。

でもアートでも明和電気や会田誠さんなんて笑いの要素もあるよなー。
まぁ、マンガかアートかどう捉えるか、で価値が変わってくるのもヘンな話だけどね。

またいろいろお話聞きたいす。

漫画家の長尾謙一郎さんと
2008.09.03 03:53 PM 投稿:by しりあがり寿

トップランナーの放映のおかげか、いろいろ感想のメールとかブログへのコメントいただきました。ありがとうございます。



ボクはまだ放映されたヤツを見てないのですが、番組内でずいぶんエラそーなこと言ってたみたいだなー(笑)
でも、しょーもないくだらないマンガいっぱい描いてるし。
「エラそーなこと言っててこれかよ」みたいに怒られるかも。
 
そう言えばトップランナーの放映が福田首相の辞任で遅れたみたいですね。
 今日なんか「辞任」ネタでいろんな媒体に6本もゆるい4コマ書いちゃいました。あははは
時事マンガって結構難しくて、読む人のその事件への見方とか知識とかによって同じマンガでも「つまらん」とか「その通り」とか評価が違ったりします。
 しかも、いろいろな事件についていろいろなメディアでいろいろな人がいろいろな発言を絶えずしてるから、自分のアイデアが新しいのかも、もう言い古されてるのかも実はわからないんですよねー。
 でもまぁ、世の中のいろいろなことに対してその都度、マンガというカタチで思いついたことを描けるのは恵まれてるなー、とか思ったりしてやってます。
 あー、でも総理大臣変わるたびに似顔絵練習するのはメンドクサイなー。練習しても似ないけど(笑)

と 、話それちゃいましたが、取り急ぎお礼でした。
 

2008.09.01 04:28 PM 投稿:by しりあがり寿
「そこはいきどまりだよ」は描いてて自分でよくわからないんだよねー。

 最初はデビュー作の「エレキな春」みたいに描くたびに違うティストのバラバラシリーズを描かせてもらおうと思ってたのね。でもって何か新しい何かを掴めたらラッキーみたいなカンジで。
 だけど、描き出したらタイトルに引きずられてか、暗い話ばかり浮かぶんだよなー、それじゃいけないって、3話目はそこらへんかき回すようなワケのワカラナイもの描いてみたり、
 今回の4話目は「エデンからの追放」の改訳みたいな話だけど。どうなんだろう?
 次回はもっと楽しい話描かなきゃダメかなー。
 でもなー、なんだかなー。
とか言いながら、今から安斎肇さんなんかと京都でやるライブの練習に行きます。
バケツで作ったタイコたたきます。
 しかし漫画もライブも、阪神が巨人に連敗してそれどこじゃありません。