今年も成人式が各地で開かれた。
コドモからオトナになる新成人をお祝いする式。
でも日本人てコドモっぽいって言われるよね。
かつてそこらへんがneoteny(ネオテニー)って言葉で説明されたりしてた。
「幼児性が残る成長」みたいな意味で、日本の精神性や文化の特徴を理解するのにも使われてた。
マンガやアニメの子供っぽい絵柄、
「カワイイ」の氾濫、他にも「甘え」や「恥」、
自己や信念が未確立なゆえに周囲の相対的な評価や刹那的な情動に惑わされやすい国民性。
一方、未成熟だからこそ環境の変化に対応できる進化の余地が残ってる…。
日本はネオテニーなのか?
だとしたらそれはマズいのか?
自分はそんなのずっとコドモでいいじゃないか!
と思ってた。だって勇ましい「マッチョ」より「カワイイ」のほうが平和だし、
いつかは世界中が「カワイイ」になればいいと思ってた。
でも…
「カワイイ」ってのは基本的に愛でてくれる人が必要なんだよなー。
オトナにコドモは必要ないけど、コドモにはオトナという保護者が必要なんだよねー。
(多くの国や自治体で)強権的なリーダーが民主主義で選ばれる今は、世界的にオトナが不足していて、たくさんのコドモが保護者を求めてバブバブあがいてるのかもしれない。
そう言うオレだって保護者が欲しい。
コドモどころかジーさんだけど。
中日新聞 夕刊 2020.1.20 掲載