どうもこの国はお金の使い方が相当ヘタなんじゃないかと思う。
今から三十年前この国は結構お金持ちだった。ナントカ創生資金で自治体に一億配ったり、マンハッタンで土地買ったり、相当なもんだった。
ああ、あの頃のお金はどこにいったのだろう(遠い目)。
「投資」というのはお金が増えて返ってくるもんだ。
ここ三十年ほどで日本の国内総生産(GDP)は約二倍に増えたが、米国は約四倍、中国は約四十倍だ。
どこにどう使ったらこんなに他の国と差がつくんだろう?
もっとコンクリートに使うべきだったか? もっと人間に使うべきだったか?
答えは分からないが他の国に比べてヘタクソだったことだけは確かだ。
そりゃ投資は自分もヘタだ。
何に投資してきたか振り返るとほぼメシだ。お酒飲んでメシばっか食ってた。
メシなんて次の日には体から出ていくんだぞ。最悪の投資先だ。
三十年かけて何トンものウンコに投資してきたかと思うと気が滅入る。
そんな投資のヘタな自分からもスケールのデカいヘタクソに見える日本。
今回そんな日本がコロナからの復活をかけて大々的にお金を使う。
事業規模は百十七兆円。日本経済は消費増税、コロナの拡大、五輪の延期など踏んだり蹴ったりが続くが、この投資で大丈夫か?
今度こそ上手に使えるか? 経済学者信用できるか?
ここで失敗したら日本は大きな大きな軍艦島だぞ~。
中日新聞 夕刊 2020.5.25 掲載